バイアスとは偏った見方のことで、自分の視野を狭める思い込みのこと。今回はバイアスの一つサンクコストバイアスについての考察と対処法をまとめます。
目次(Contents)
サンクコストバイアスとは
サンクコストバイアスとは自分のこれまで捧げた労力を大きく見積もって状況判断や未来の選択行動を決めてしまうことです。超音速旅客機コンコルドへの失敗投資から由来したコンコルド効果(コンコルドの誤謬)(Wiki)と呼ばれている概念と同義です。
・これ以上リソースを費やしても十分なリターンが見込めない、得られない事を何年も続けてしまっている。
・努力や時間を大量に費やしたことに対して実際の価値よりも高く見積もってしまう。
株式投資でいう塩漬け株を所有する心理と同じで、自分の過ちや間違ったことをしていた事実を認めたくない心理がサンクコストバイアスを生みます。サンクコストとは埋没した目に見えない費用という意味で、コストとなるのは金銭的、時間的、精神的な損失と多岐に渡ります。失敗が確定した未来を恐れて、理想とする結果が出るまで多くの時間とお金、労力を注いでしまう完璧主義や自分の過ちを受け入れられない心理が背景にあります。
対処法の考察と実践:これまでかけた時間や労力を勿体ないと感じるのは自然な感情。冷静に未来と目標を見つめ直す。
損をしたくない、間違ったことを認めたくない、これまでかけた時間や労力が勿体ないと感じるのは自然な感情です。これに対処するには今一度状況と達成したい本来の目的を冷静に見つめ直す事が有効です。
・成果が出ない行動は一旦中止して先延ばしにしてみる。
・これまでやっていなかった新たな行動をしてみる。
同じ事をし続けて違う結果を臨む事は理にかなっていません。成果が出ないことをずっと続けてしまう人は、自分が単に失敗を認めたくない、恐れているのではないか？と自問してみると良いでしょう。誰だって計画を予定調和的に、完璧に全て上手く運ぶことはできません。失敗を繰り返しながら成長していくのが人間です。それに気づくには失敗した自分を受け入れるセルフコンパッションの考えなどが役に立ちます(自分の失敗や過ちを受け入れる姿勢が次の可能性への道筋を拓く)。
自分の視野を狭めている成果が出ない分野への投資を一旦やめて、視野を広げていろんな可能性を探ることで見えてくるものがあるでしょう。
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