【アートブックレビュー】「Systeme de la Modeシステム・デ・ラ・モード」森本美由紀[著] 色あせないファッションイラストレーションの魅力。

【アートブックレビュー】「Systeme de la Modeシステム・デ・ラ・モード」森本美由紀[著] 色あせないファッションイラストレーションの魅力。

随分前に購入したファッションイラストレーターの森本美由紀さんの作品集「Systeme de la Modeシステム・デ・ラ・モード」ブルースインターアクションズ (2000/12/15)をレビューします。出版が2000年で、私が買ったのは2012年ですが、今見ても色あせない線画の魅力が凝縮された一冊となっています。

筆一本で描かれた上品でおしゃれなイラストレーション


特徴はなんと言っても筆一本で描かれたモノトーンの美しさ。省略するべき所はしっかりと省略し、抑えるべき所はキチンと押さえているのが特徴で、美しいの一言に尽きます。

海外の一流ファッション雑誌のイラストレーションからの影響

著者の森本さんは海外のファッションイラストレーション(グリュオーなど)から大きく影響を受けたそうです。私も森本さんの影響で海外のファッションイラストレーションに興味を持ち色んな作品を見ましたが、森本さんの作品には彼女独自の感性が込められていて、日本的な「カワイイ」と呼ばれるセンスの良さが現れていると思います。

海外のファッションイラストレーションはクールでカッコイイに重点が置かれているように私は感じますが、森本さんの作品には日本人が考える可愛さのディフォルメというか、親しみやすさを感じ取ることが出来ます。

まとめと感想 モノトーンの色褪せないイラストの美しさが堪能できる

シンプルな線画に表された美しさの表現はいつ見ても惚れ惚れします。線の強弱や余白、濃淡に現れる時代を超えた普遍的な線画の端麗さ。

日本は漫画大国で、ミュシャのように線画を際立たせている作家に人気があるように思えます。線画の造形に関しては元々得意な人が多い国民性なのかもしれません。

私は森本さんの影響でファッションイラストレーションの世界を知り、海外の色んなファッションイラストレーションの本を取り寄せたりしました。機会があればそちらもブログで紹介しようと思います。

 
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