今回は良質なデザイン本を数多く出版しているBNN新社のグラフィック参考本「Pocket Graphics」をレビューします。出版は2006年で古いですが、なかなか良質な本で結構お世話になりました。
コンパクトだけどかなり分厚い1冊
ポケットという名前の通りB6変形でコンパクトな一冊…なんですが、かなり分厚いです。
背の高さは4cmほどあり、分厚いです。その分、チラシやロゴ、パッケージデザインのアイデアが詰め込まれているのですが、気になる点としてハードカバー製本なので真ん中のページが開きにくく、読みにくかったりします。
豊富なアイデアリソース
作例は海外のグラフィック作品でまとめられており、余白や文字の使い方などに優れた作例が多い印象です。
昔デザインを勉強していたとき、こうしたデザイン参考本はインスピレーションを刺激するために買いあさっていました。アイデアに煮詰まったときにパラパラ眺めると処方箋のように効きます。
どういった場所で使われているのか分かる構成となっています。
ロゴやレターパック、パッケージなど幅広い作例が一覧でパラパラ眺めることが出来ます。
余白と文字の間隔、色使いなどを意識して見るようにしています。
感想・まとめ アイデアリソース本としては有益、ただ、今はネットで良質なデザインアイデアを探せる時代に…。
こうしたアイデアリソース本は昔はかなり集めていましたが、今ではPinterestなどで無料で簡単に良質なデザインイメージを検索できるので、こうした本の需要は減るだろうな、という印象を受けます。個人的には表紙のハードカバーのデザインがかなり気に入っています。シマウマやバーコードに遊び心が散りばめられており、虹などが極彩色でド派手ですがじっくりと眺めてデザイナーはどういう考えでこのデザインにしたのか?と考えると色んな発見があります。
古いデザイン参考本などは中古で安く買えるので、興味があったら手に取ってみてください。
■「Pocket Graphics」 Pedro Guitton (著) ビー・エヌ・エヌ新社 (2006/6/17)