前回はロックマンXアニバーサリーコレクションのレビュー記事を書きました。今回はその続編のロックマンXアニバーサリーコレクション2をまとめていきます。
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ロックマンX5
ロックマンX5は2000年11月30日にカプコンからプレイステーション専用ソフトとして発売されました(前作4の発売から3年!)。女性ナビケーターのエイリアが登場。ステージを進むごとに行動を中断されナビが入るので、テンポが悪いと評判に…。
ロックマンシリーズに深く関わりがある稲船敬二さんが後に本作で「Xシリーズはこれで最終作としたい」と開発チームに伝えていたらしく、これまでのロックマン作品のオマージュが盛り込まれ、ストーリー的にもこれまでの作品で示唆されていたゼロの伏線が回収されます。エンディングにも分岐があり、その後の作品にそれぞれ繋がっているそうです(X5からパラレルワールドが生まれた?)。
前作の4が気合いを入れて作られたのにもかかわらず期待以上に売れなかったようで、前作に比べて低予算を匂わせるような紙芝居のやりとりが目立ちます。
本作のシステムはかなり独特で、これまで8人全員のステージボスを攻略しなければラストダンジョンに進めなかったのですが、本作はある条件を満たせば冒頭のステージが終わった直後にラストダンジョンを出現させることができます。
ストーリーの流れは宇宙にあるコロニーの落下を阻止する為に各ステージに配置された部品を集め、コロニーを撃墜させるための大砲を完成させていくのですが、なんとコロニーの撃墜確率は完全な運です。全ステージをクリアしたあとでも撃墜に失敗する可能性があるんですよ。
私はそれを事前にネットで知っていたので、プロローグが終わって直ぐに大砲を発射させました。すると…。
なんと一発でコロニー撃破に成功してしまいました。
初見の一発勝負でまさか撃墜できてしまうとは…。かなりの低確率だそうです。その後アイテム集めの目的で全ステージを巡りましたが、エイリアのナビゲーションが「もうここには来る意味が無い」などちょっと寂しいものに。
前作ではゲーム開始時にエックスかゼロを選んだらもう変えられませんでしたが、今作ではステージごとに選択できます。しかし、ライフアップなどの強化アイテムは取得したキャラのみ。
本作は4と比べるとバランスが悪く、かなり理不尽なステージ構成と感じるところも多いです。(ボルトクラーケンの強制スクロールステージを初見で一発クリアした人はいないんじゃないかなぁ。)特に最後のほうはトゲ地獄・即死トラップのオンパレード。折れない心が必要になります。
ボスにレベルがあり、そのレベルが高いほど体力が高くて倒しづらくなるのですが、高レベルのボスでないと強化パーツを落とさなかったりするので、わざとクリアを遅らせる必要があり面倒くさい仕様です。ステージのパーツ集めも同じステージを行ったり来たりしてなかなか大変なので、攻略をみてちゃちゃっとクリアしました。クリア時間は何百体のエックスを犠牲にして4~5時間ほどでした。
ラスボスがX3に匹敵するほど滅茶苦茶強くて、何度もやり直しました。
ロックマンX6
ロックマンX6は2001年11月29日にカプコンからプレイステーションソフトとして発売されました。前作の5が予想以上に売れたらしく、シリーズ継続の判断がされたようです。
ストーリーは唐突な展開が多く、前作で完結っぽい流れだったのを無理矢理続編という形にした印象です。ゲイトという科学者が敵役ですが、意外にもナビゲーションキャラのエイリアがストーリーにちょこちょこ関わってきます。
ゲーム面では、前作に引き続きボスレベルシステムは継続。ただ体力が高くなるだけではなくボスの行動にも影響します。ステージ構成は複雑で、複数のクリアルートがありボスも変わります。全8ステージをクリアしなくても条件を満たせばラストダンジョンに突入できます。
本作を語るのに悪しきレスキューシステムに触れずにはいられません。レプリロイドたちがステージの至る所に配置されており、彼らを救出するのですが、ミスが許されず一度ミスしたらリセットするしかありません。配置も非常にいやらしい場所(即死トラップの上、敵のすぐそば)で、完璧主義にはとてもつらいシステムです。救出はあきらめてさっさとクリアを目指した方が精神的にいいです。
ボスもなかなか難しく、
敵役のハイマックスとの戦闘では、倒し方が分からず大苦戦。結局ネットで攻略法を探すことに。ロックマン全作品でも最強のボスと言われるインフィニティー・ミジニオンには何体のエックスが犠牲になったか分かりません。
即死トラップも多く、後半は上手くパーツやアイテムを利用しないとステージの先に進めず詰むこともあります。
クリア時間は4~5時間ほどですが、何度も死んで全滅してようやくクリアした印象が強いですね。
ロックマンX7
ロックマンX7は2003年7月17日にカプコンからプレイステーション2で発売されました。クリア時間は6時間〜7時間ほど。
本作は駄作と評判で、唯一アーカイブスも配信されなかった作品です。今回アニバーサリーコレクションが初の移植作品となりました。実際に遊んでみてその問題点が分かりました…。
一番の問題点が、3Dアクションゲーム化。これまで2Dの疾走感溢れるアクションが売りのロックマンXシリーズでしたが、時代の流れもあったのでしょう、3Dアクション要素を取り入れた作品となっています。この3Dアクション化がいただけない。
Xシリーズの爽快感を残しつつ3D化されればいいのですが、とにかく動きがもっさりとしていて、遅いんです。壁キックやジャンプもゆっくりで、全体のテンポが悪く、シリーズの中ではダントツで操作性が悪いです。システム的な面では会話をスキップ&スピードアップが出来ないのがしんどく、何回も「はい」「いいえ」を選ばせられる上、初期カーソルの位置が「いいえ」になっているので、めんどくさくなって連打していると無限ループに陥ることに…。UXまわりは最悪でした。ゲームオーバーからボスと再戦するにしても、スキップできない会話を挟まなければならず、イライラ。
そして今回もレスキューシステムが残っており、ステージに一般民レプリロイドたちが配置され救出すると強化パーツが貰えるのですが、とにかくそのレスキューがきつい。明らかに配置が敵にやられる位置となっており、突然出現していつの間にか敵の爆風に巻き込まれていなくなることもしばしば。彼らは一発でも敵の攻撃が当たると死亡扱い。今作も一度救出に失敗すると取り返しがつかないため再度ロードしてやり直さなければなりません。(これはひどい。)
完璧主義な人には相当つらい仕様な上、トロフィー(ハンターメダル)条件ですべてのレプリロイドを救出する項目があるので、やりこみ目的でもやり直しロード必須です。
本作は新メインキャラクターのアクセルが初登場した作品で、レプリロイド同士の戦いに疑問を持つようになったエックスなど見所もあるのですが、こうした操作性の悪さとテンポの悪さで本作は著しく評価を落としています。
2体の操作キャラクターを好きなときに切り替えながらステージを攻略していくシステムや、ラスボス戦はこれまでに無い迫力があって楽しめました。せめてもうちょっとテンポや操作の快適性があれば…。
ロックマンX8
ロックマンX8は2005年3月10日にカプコンからプレイステーション2でリリースされました。前作の汚名を払拭。3Dアクションではなくこれまでの2Dアクションに戻りました。スピード感や爽快感が増し、エックス、ゼロ、アクセルの3人を随所で切り替えながらステージを攻略していきます。
昔ながらのスピード感ある快適な操作性ですが、トゲの配置が本気。
キャラクター落下時のスピードも速いので、あっと言う間に即死することも。強制スクロールなどのギミックステージが多いのも気になりました。
これまでの能力強化アイテムは廃止され、キャラの強化はステージに散らばった「メタル」を集めて強化能力をラボラトリーで開発するRPG要素になりました(エックスには各ステージに残されたパーツ集め要素はあり)。全滅していく中でメタルは集まっていくのでいつの間にかキャラクターが強化されていく良バランス。
クリア時間は10時間ほど。X7の後にX8をプレイしたからかもしれませんが、だいぶ楽しめた作品です。X7がこれぐらいのクオリティだったらXシリーズの展望も違ってきたかも知れません。
総評
これまで初代Xしかプレイしたことがなかったので、本作品を通してシリーズ全作品に触れる事が出来たのはいい経験でした。ロックマンXシリーズはハードも変われば発売期間も空いたりして把握出来なかったのですが、まとめてシリーズの流れを知ることが出来ました。ミュージアム機能など、資料としても価値があると思います。
ただコレクション1と比べて本作に集められた作品はゲームバランスが不安定で理不尽な箇所も多いのでアクション初心者には厳しいかと思います。初心者救済の駆け出しハンターモードもありますが、トロフィー(ハンターメダル)条件は満たせなくなるなど、気になる人は気になる不親切な仕様です。
これから新しくXシリーズの続編が出るとは思えませんが、もし出たら買ってみようと思いました。
動画
プロモーション映像第1弾
プロモーション映像第2弾
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参考
・ロックマンxアニバーサリーコレクション CAPCOM公式
・海外ファンのデーターベースWiki
PS4版
Nintendo Switch版