世界で活躍する3DCGアーティスト田島光二さんの初となる作品集。3DモデリングツールのZ-brushを使い、写実的でリアリスティックな造形美をこれでもか、と見せつけてくれます。z-brushのテクニックも後半載っていますが、z-brushのテクニックを期待するというよりも、田島さんの作品を眺めるアートブックとして活用しています。私にとっては作品の質がどれも高く、眺めているだけで自分も頑張ろうと思える一冊です。前書きになぜ3DCGを志すようになったのかの経緯がまとめられており、非常に興味深く読むことが出来ました。とにかく人生は行動しなければ始まらない。私も田島さんのように世界に通用するハイクオリティな作品を作り出せるようになりたいものです。
◆書誌情報
「田島光二作品集 & ZBrushテクニック (KOUJI TAJIMA ARTWORKS & ZBrush Technique)」
田島光二 (著)
グラフィック社 2014/2/7
気に入った作例ベスト3
女性の顔
女性たちの顔
ドラゴン
どちらかと言えば表紙にあるようなグロテスクで生々しいクリーチャーの作品が多いのですが、ここでは綺麗な女性作品をメインに紹介しました。とにかくどれも作品のレベルが高く、その幅も広いです。綺麗な女性も描ければ、気持ちの悪いクリーチャーの作品も、ドラゴンも野獣も作り出せる。そのどれもが写実的で、リアリスティックで圧倒的な美術造形力から生み出された物だと感じます。作品から田島さんはかなりの努力と練習量を積み重ねてきた人だと分かります。
総評
作品例 ★★★★★
★★★★★
読みやすさ ★★★★★
有益性 ★★★★★★
満足度 100%
作例がとにかく素晴らしい。見ているだけでモチベーションが湧いてくる本です。一番最後に本書に収録されている作品のサムネイルとひとことコメントがあるのですが、案外素っ気なかったりなぜこの作品を作ったのかに簡単に触れていて面白い。何か新しいインスピレーションや刺激を受けたらとにかく手を動かして作品を作ることの大切さを実感できました。良い作品を生み出すにはまずは量を生み出さなくてはなりません。私としては田島さんをいつか超えられるよう頑張りたいな、と思わせる一冊であり、インスピーレーションやモチベーションを喚起させてくれる一冊です。ずっと大切に持っていたい本の一つですね。