今回は美しくてかわいらしい世界の優秀なロゴマークを集めた「ロゴロジー2 (LogoLogy2)」を紹介します。たまたま書店で見かけてそのコンセプトとブックデザインが気に入り、即購入を決めた本です。
コンパクトで美しく綺麗なロゴデザイン集
ロゴにはそれぞれの世界観があります。限られたスペースに込められたコンセプト、意匠、工夫。このロゴにはどんなアイデアが込められているのだろうか?と考えながら眺めるのも楽しいです。
本書に収められたロゴは厳選されており、どれもクオリティ、独創性が高いです。独創性やクオリティってなんぞやって話しですが、私なりに考えてみると眺めていてインスピレーションを刺激される、新たな着想のヒントとなる、自分でそのロゴから世界やコンセプトをイメージできる、というのが品質の基準でしょうか。
明るくポップで見ていて楽しいロゴ。ロゴは設計する際にモノクロで機能する事が前提となりますが、本書に収められたロゴは色がもたらす役割が強いものが多いです。色の力は偉大です。パラパラ眺めて色が人の印象に与える影響に思いを馳せました。
食べ物や動物、幾何学的なものや、文字を活用したタイポグラフィーの作例などテーマ別に良質のロゴがまとめられています。海外のViction:aryからの本で日本版はパイインターナショナル。日本語はカバーと帯だけで中身は洋書そのままですがグラフィックがメインの本なので問題ありません。日本のデザイナーの作品もいくつか収録されており、日本人のセンスも世界と比べて負けていないな、と思いました。
まとめ・書評
現代はネットさえあればPinterestやLogoLoungeなどオンラインで優れたロゴデザインをいくらでも眺めることが出来る時代です。そんな中、本書をなぜ買ったのかと言えば、全体のブックデザインが見ていて楽しいものだったからです。これからのアートブックは所持していて楽しい、嬉しい、ワクワクするといった装丁やデザインで楽しませる側面が求められるでしょう。私も部屋のスペースの関係上、多くのアート本を電子化したりしましたが、本書に関しては物として所有することの満足度が大きく、いつまでも愛蔵していこうと思っています。大型本ですが、本棚の端っこに置かれているだけでワクワクしてきます。そんな魅力的な本です。
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