「とんがり帽子のアトリエ」白浜鴎を読んだ感想とまとめ

「とんがり帽子のアトリエ」白浜鴎を読んだ感想とまとめ

「とんがり帽子のアトリエ」白浜鴎を読んだ感想とまとめ
たまたまAmazonで見つけた「とんがり帽子のアトリエ」白浜鴎(しらはま かもめ)著を読んだのでその感想や思った事をまとめました。完結はしていないので新刊を読み次第追記する予定です。

「とんがり帽子のアトリエ」とはどんな漫画?

とんがり帽子のアトリエ」は魔法使いを夢見る少女がひょんなことから事件に巻き込まれ、魔法使いの世界に足を踏み入れていく成長物語です。物語の中で出会う人たちとの友情や事件を通じて心の成長が描かれています。

本作の特徴としては、その画力。著者の白浜鴎さんは東京芸大デザイン科の出で、書き込みや構成など絵作りがとても上手で、世界観や雰囲気の描写は一級品です。私は画集を買うつもりで本作を買っています。

主人公の少女が優等生すぎるきらいはあるけれど、自分と違うタイプの仲間と出会うことでお互いに成長し合う姿がよく描けています。

序盤は謎に包まれた魔法使いの不思議でほんわかとした世界観描写が特徴的でしたが、物語が進み魔法使いの世界の状況を知るにつれだんだんバトル漫画っぽい展開になってきています。

1巻の感想とまとめ

とんがり帽子のアトリエ1巻
・最初の巻だけあって、世界観描写に重きが置かれている。序盤から絵の美しさ、書き込みの緻密さに惹き込まれる。惚れ惚れするぐらい。
・魔法使いという生まれつき決められた者だけが魔法が使える世界。
・魔法使いに憧れる少女ココが主人公。たまたま魔法使いキーフリーがココの自宅近くにやってきて、ココはこの世界の魔法の秘密を知ることになる。
・魔法の秘密を知ったココはひょんな事から禁じられた魔法に手をつけてしまい事件を起こしてしまう。その事件がきっかけで、ココは通りすがりの魔法使いキーフリーの弟子になる。
・キーフリーの弟子となったココは魔法使いとしての修行に明け暮れる中で個性的な仲間(アガット,テティア,リチェ)と出会う。
・同じ部屋の相方となったアガットから嫌がらせを受けるが、ココは機転を利かせて自分の得意な分野を見出して活路を開く。この描写がいかにも実際にもありそうな嫌がらせでリアリティがある。
・どれもキャラクターが丁寧に描かれていて、個性がある。アガットは完璧主義で自分を必死に追い込み、テティアは優しくありがとうと言われることが大好きな活発な少女で、リチェは物静かでマイペースに自分の世界に閉じこもっている。主人公のココは優等生タイプ。
・魔法使いの道具を売っている魔材屋などハリーポッターの世界が好きなら読んでも満足する作品だと思う。

2巻の感想とまとめ

とんがり帽子のアトリエ2巻

・ドラゴン(巨鱗竜)が通せんぼしている不思議な迷路に巻き込まれたココ達が機転を利かせて脱出していく。
・「魔法はみんなを幸せにするもの」という発想の転換で、窮地を乗り切っていく。
・秩序を持って魔法を使う魔法使い(とんがり帽子)のグループと、魔法本来の自由なあり方を求める禁じられた魔法を解放する魔法使い(つばあり帽)のグループの対立が徐々に鮮明になっていく。
・ココの師匠の友達のオルーギオが登場。ツンデレのイケメンで物体に魔法を持たせる面倒見の良い兄貴。
・後半の一般の人々を魔法使いの力で助けに行く場面で完璧主義で劣等感が強いアガットと純真で優等生なココとの対比がよく描かれている。
・アガットがなぜ自分を完璧主義に追い詰めるのかの背景が語られる。周囲の期待に応えようと、認められようと努力していた。
・事件を通してココとその仲間達が徐々に打ち解けていく感じがする。困難を一緒に乗り越える事で友情が育まれるのか…。

3巻の感想とまとめ

とんがり帽子のアトリエ3巻
・現在の魔法使いの秩序を守る魔警団がココに干渉してくる。
・ココの師匠キーフリー先生の闇の部分が少し描かれており、ちょっと怖い。キーフリー先生と「つばあり帽」との間には過去に何かしらの因縁があった。
・魔法使いの試練についての説明では、いにしえの魔法使いは試練を受けたくなるように、試練を座学では無く「外の世界の冒険」にして、試練自体を楽しくて受けたくなるものとした。試練を受けることで自分自身を知ることが出来るという。
・魔材屋で働く少年の目に関しての話と、それを克服する過程が感動的な本巻。人との出会いとちょっとした発想の転換で世界が一気に開けていくことのカタルシスを感じることができた。

4巻の感想とまとめ

とんがり帽子のアトリエ4巻

・ココと同じキーフリー先生の弟子であるリチェが主人公。
・リチェは人から言われたことをなぞるのでは無く、自分独自のやり方や世界を守ろうと頑なな態度で一度他の先生の所を辞めてキーフリー先生のところにたどりついた過去がある。
・物語は魔法使いの試練に。アガットとリチェともう一人自分に自信が無い他の魔法使いの弟子の少年との出会いがある。自分に自信が無い少年とリチェのやりとりは本巻の見所。欠点があっても自分らしく、自分の強みを活かしていくことの大切さが学べる。
・忍び寄る「つばあり帽」の魔法使い。3人の試練は「つばあり帽」に妨害され、引率の先生も巻き込まれてしまった。生徒達3人でどうこのピンチを乗り越えるか。だんだんバトル漫画っぽい白熱とした展開になっていく。
・バトルシーンも絵の描き込みがとても緻密。

5巻の感想とまとめ

とんがり帽子のアトリエ5巻

・第5巻では試練の舞台となったいにしえの魔法使いによる亡国の歴史をココ達が解決して行く場面が見られる。
・試練の中でリチェは葛藤を乗り越え自分の進むべき道を見いだしていく。こうした内面の葛藤の描き方が上手い。
・魔警団の面々が色々登場する。前々から思っていたけれどキャラのデザインや造形を見るに白浜鴎さんは女性の作家さんなのかな?と思う。繊細で緻密な描き込みとデザイン。
・バトル漫画っぽい白熱としたアクションシーン。機転を利かせて立ち向かっていくが…。
・ココは「つばあり帽」の魔法使いにとっては「希望の子」という。ココに禁止魔法を使わせたい「つばあり帽」の思惑にココ達はどう立ち向かっていくか。
・展開が進み、徐々にいにしえの魔法がもたらした災厄などが見えてきた。最初の頃の印象だと静かなファンタジー作品といった印象だけど、思っていた以上にバトル要素が強い印象。それでもしっかり描ききる著者の画力が凄い。

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