太陽が沈むとき、世界中の風景が一瞬にして薄紫色に染まるわずかな時間帯、それをMagic Hour(マジックアワー)といいます。夕暮れ時の空が青色、オレンジ色、紫色、濃紺色と徐々に移り変わっていき、地球が最も美しく光り輝く時間。私は幼い頃から、夕暮れ時の夜に切り替わる前の時間帯の空が大好きでした。マジックアワーはどこか幻想的で不思議な感じ、広大な宇宙を感じさせる畏怖の気持ちになれます。本写真集はそんな貴重で儚いマジックアワーを切り取った写真集となります。
目次(Contents)
写真家 吉村和敏さんについて
吉村和敏さんは1967年生まれの写真家。印刷会社で働いた後、退社。1年鑑でのカナダでの暮らしをきっかけに写真家デビューしました。世界各国、国内を巡る旅をしながら撮影活動を行っています。
マジックアワーは幻想的ではかない
空の色は偉大で、一瞬にして世界の色を変えます。特に太陽が沈むときから完全に夜になるまでの時間帯は変化が早く、意識しないとあっと言う間に真っ暗になってしまいます。
マジックアワーと呼ばれるこの世界の色の変化。ありとあらゆる地球上の物が薄紫色に照らし出されていく。刻々と移り変わっていく世界を感じ取る事が出来ます。
忙しく毎日を過ごしていると空の変化さえ気づかないものですが、ふと足を止めて、空を見上げて宇宙が作り出す自然の変化の美に意識を向けるとどこか気持ちが落ち着き、体の中からパワーが湧いてきます。
まとめ・書評
本書を買ったのは8年ぐらい前になるでしょうか。たまたま見つけて、一目惚れしてそれ以来愛蔵している写真集です。今見ても色あせない美しい写真集。どこか幻想的で、何かが変化して行く世界を捉えています。日暮れから夜までの時間は短く儚い。その短い時間だけ世界は紫色に染まっていく。普段からもっと空を見上げて地球の美しさを感じながら毎日を生きていきたいと思いました。