ゲーム「ファイアーエムブレムEchoesもう一人の英雄王」3DS  王道で綺麗にまとめられた物語

一年ほど積みゲーだった「ファイアーエムブレムEchoesもう一人の英雄王」Nintendo 3DS をクリアしました。スタッフロールまでのクリア時間は約32時間。そこから受けた印象や学びをシェアします。

概要とレビュー

タイトル:ファイアーエムブレムEchoesもう一人の英雄王
プラットフォーム:ニンテンドー3DS
海外名:FIRE EMBLEM Echoes: Shadows of Valentia
開発元:インテリジェントシステムズ
販売元:任天堂
プロデューサー:樋口雅大、山上仁志 ディレクター:草木原俊行、中西健太 音楽:金崎猛 美術:左(キャラクターデザイン)

元々この作品は1992年に発売されたファイアーエムブレムシリーズの第2作目「ファイアーエムブレム外伝」(ファミリーコンピュータ)のリメイク作品。現代風にUIやゲームシステムをブラッシュアップしたとのこと。私はファミコン作品のリメイクであることを一切知らずに、ただ以前熱中した同シリーズの「ファイアーエムブレム覚醒」「ファイアーエムブレムif」の体験から、今作も購入に至りました。

美しいイラストレーションと王道のストーリー。現代風に遊びやすい調整もGood

クリアしてエンディングを迎えるまでに約32時間。クリア後のダンジョンもありますが、そちらは時間の関係でYoutubeの動画で済ませました。ストーリー展開は王道で、少年と少女の二人の主人公がそれぞれの立場から物語を進めていきます。唯一敵キャラクターがいかにも悪人という感じで大人になった今としては物足りない印象ですが、王道展開が好きなら楽しめると思います。

グラフィックやUIも洗練され、テーマカラーの濃い赤色も全体的に上品な雰囲気を醸し出し、キャラクターもそれぞれ書き込みや塗りもしっかりしており満足いく完成度でした。アニメーションもキャラクターが生き生きと動いており、立体感もあってクオリティが高いです。

システム面では、仲間になるキャラクターが男女の主人公サイドでそれぞれ違うため、手持ちのキャラの個性を活かしたうえで、移動距離や攻撃の命中率など地形の影響を考慮した戦術を駆使して攻略していきます。

難易度設定も可能で、戦闘の難易度設定がノーマルとハードから選べます。仲間キャラクターの扱いでは、「原則戦闘で負けた仲間は死亡扱いとして復活しない」命の重みと緊張感を味わえるクラシックモードと、「戦闘で負けても撤退扱いになり次の戦いで復帰する」カジュアルモードが用意されています。私はカジュアルモードでノーマルの難易度でクリアしました。大体はごり押しでクリアできますが、終盤になると多少頭を使わないとクリアはできない絶妙なバランスでした。戦闘が面倒くさくなったら、オートで演出スキップも可能なので、カジュアルに手頃に遊べるのも現代に合っていますね。

他のゲームでいう「タクティクスオウガ 運命の輪」のような時間巻き戻しシステムがあり、クラシックモードで遊んでいて万が一自分のターンで失敗して仲間を失ってもやり直せる救済措置があります。これまではいちいちゲームリセットをしていたので良い改善点です。

総評 満足度90%

作りが丁寧で、難易度設定もありカジュアルにプレイできました。イラストが綺麗で、絵の参考にもなります。ストーリーも王道展開で、UIの洗練された統一感も手伝って、ファイアーエムブレムEchoesの世界観に浸れました。

参考になりそうな部分

・王道展開の少年少女のストーリー
・キャラクターデザインでは、美男美女のキャラ作り、各キャラクターの個性づけ(色んな性格のキャラがいる)。主人公は典型的な美男子、美少女。
・深紅色でまとめられた上品なUIデザイン

問題点

全体的に満足のいく内容でしたが、唯一DLC(ダウンロードコンテンツ)の価格が高いのが問題かと思いました。DLCは仲間になるキャラクターの前日譚や最高クラスのジョブなどで、どれもクリアに必須ではないものの(私は一つも購入せずにクリアしました。)、一つ一つの単価がちょっと高いために手を出しづらい印象を受けました。ソーシャルゲーム全盛の中、コンシューマーゲームの売り上げを伸ばすためにDLCの単価を高くしたのか、と勘ぐってしまいます。DLCは必須ではないので、DLC抜きにしても十分楽しめたゲームでした。

参考

ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王(Wikipedia)
公式サイト

 
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