高い集中力とパフォーマンスを発揮するための上手な休憩のとり方

高い集中力とパフォーマンスを発揮するための上手な休憩のとり方

一日の中でずっと高い集中力を発揮したい、仕事や勉強の効率を上げて生産性を高めたい、という人も多いかと思います。今回の記事では、どうすればその高い集中力とパフォーマンスを発揮できるのか、休息の重要性をテーマにまとめてみました。

高い集中力を発揮するには上手に休むことが必要不可欠

人間が高いパフォーマンスを発揮するには、上手に休息することが必要不可欠です。休息があるからこそ、ここぞというときにガツンと集中できるようになります。

心理学の知見から、人が一つの物事に注意を向けつづけた状態は自分が思っている以上に長くは続かないことが明らかになっています。平均20分で集中は切れるようになり、長くて一回90分が限度。一日で3時間程度集中できる状態が続ければ十分すぎるぐらいです。人は脳の構造的にずっと一つの物事に注意を向け続けるようにできていないのです。

では、何が重要かというと休息です。上手な休息を挟むことで注意力が回復し、また集中力を発揮できるようになります。

著名なピアニストであり作曲家のショパンは弟子に一日3時間以上は練習してはいけないと伝えていたようですし、同じ物事にずーっと集中している状態は非効率であり、上手に休んだほう効率的なのは間違いないでしょう。

現代人は休むのが下手になっている?

息抜きや休息が重要と言っても、自分は休憩をしっかりとっているのに疲れが取れない、集中できないという人も多いと思います。それは現代に特有の刺激が強く、注意を一点に絞るようなものを気晴らしにしているからです。

具体的にはゲームやインターネット、YoutubeやLINE,TwitterなどのSNSやテレビやニュースなど人の注意を一点に絞り、感情を刺激するタイプの活動です。気分転換に休憩時間にスマホを触ったり、ネットサーフィンとかでダラダラとニュースを眺めることは脳にとっては休憩にはなっていません。

脳にとって休息とは何もしないこと、注意力を分散させ何も注意していない状態を作ることです。常に刺激にさらされて反応している脳は一日中ずっと刺激が続くことで次第に疲弊していきます。さらに強い刺激は本来するべきことへの注意をそらし、注意がそれればそれるほどマルチタスクとなり脳に負担がかかるようになります。

神経や感情を刺激する(興奮させるような)情報を遮断する

楽しくてつい没頭してしまうゲーム、ネガティブな感情を煽り立てる自分と関係ないニュース、かつては無かった超常刺激のポルノなど、現代は脳を興奮させるありとあらゆる刺激に満ち溢れています。仕事や勉強で疲れているときに、それらの刺激で気分転換を図っても、一時的に気分は良くなるもののどこか疲れる感じがするのは脳がちゃんと休めていないからです。

上手な休息法 脳に過剰な刺激を避け、注意を分散させること

では、上手な休息とはなんでしょうか。それは脳への刺激を避け、意識的になにもしない状態を作ることです。刺激を遮断するだけで脳は回復します

■上手な休息の例
・自然の中を散歩する。
・ヨガや瞑想に取り組む、ゆっくりとした呼吸だけに意識をむける時間を持ち、目を閉じて外界からの刺激を遮断する。
・注意力を分散させ、ぼーっとする時間を持つ。大自然を収録した写真集などをパラパラと眺める。

日常的に刺激にさらされ、いわば刺激中毒となっている私達の脳にとって、何もしないことは最初はどうにも落ち着かず、退屈だと感じるでしょう。しかし、その退屈状態こそが脳が休んでいる証であり、しっかりと休むことでするべきことに集中して取り組み、効率的に仕事を終らせることができます。

昼過ぎ以降仕事に集中できない人は、コーヒーなどカフェインを摂取してから昼寝を20分程度取るとパフォーマンスが激増するので試してみてください。

参考

・「大事なことに集中する。」カル・ニューポート ダイヤモンド社 2016年12月8日

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