計画錯誤に陥らないためにできること。未来の時間への楽観バイアス。

今回は未来の計画を立てるときの話です。自分が立てた計画や、やりたかったことが計画倒れとなり、結局出来なかったという経験は誰しもあると思います。なぜそのような事態が起こってしまうのでしょうか。

計画錯誤を誘発する楽観バイアス

人は計画を立てるとき、未来のことになるほど見積もりが甘くなり、計画倒れに陥りやすくなる性質を持っています。この計画倒れ = 計画錯誤の状態に陥ることは、自分の実行力・課題遂行能力を過大評価し、時間などの必要なコストを過小評価してしまうことから発生しています。

誰しも未来の自分について、完璧に予定をこなしている!アレコレできている…!って思いたいもの。自分の理想とする計画を完全に遂行できたとしたらなんと気持ちいいことでしょうか。実際には全て完璧に出来ることなどそうそう無く、計画倒れになり自信を失うのですが…。

こうした傾向から、人は未来の時間への楽観バイアスを持っていると言えます。自分の経験からも言えるのですが、完璧主義な人ほど実際は予定通りに出来るわけがないのについ実行不可能な理想の計画を立ててしまいがちだと思います。

遠い先の未来のことであればあるほど見積もりが甘くなる

特に計画している予定が先のことであればあるほど自分の能力や実力の見通しが甘くなり無理な予定を立てがちになります。

具体的には人から予定を聞かれたときに同じ予定を埋めるにしても、
明日予定空いている?
と聞かれると、それは無理だと答えやすくなり、
3ヶ月後の予定空いている?
と聞かれると、大丈夫、行けます!って答えがちになります。

予定の内容自体は同じなのに、3ヶ月後の未来の予定を聞かれた方がOKを出してスケジュールを埋めてしまいがちなんです。

時間についても同様

時間の見積もりについても同様です。

2時間ぐらいで終わるだろうと思っていたことが、その倍以上の12時間以上かかってしまうということもよくあります。未来に何が起こるか分からないのですから、自分が予想するよりも遙かに時間がかかることの方が多いです。

人から何かを相談されたり、頼まれたりしたときは、自分の予想した時間よりも2倍ぐらいの時間がかかることを念頭にして伝えるようにした方がいいです。そうすればもし早く仕事が完了しても相手に好印象を残すことが出来ます。

まとめ

人が持つ未来の自分を過大評価してしまう話はいかがだったでしょうか。私も人が持つこの傾向を意識してから未来に関する予測は慎重になっています。自分の性質や実力を把握した上で計画を立てていきたいものです。

関連記事

未来予測とコアバリューの話
未来の変化を予測するのは難しい。未来の自己像の心理学 ダン・ギルバート

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次