場所の持つ力 場所と行動の結びつきは想像以上に大きい

人間の活動や行動はその人が所属している場所や環境に大きく影響されているようです。私は現在自由業のスタイルで生活をしているのですが、会社や場所に縛られない分、いかに自己管理をしていくかが重要になってきます。本来するべきことを後回しにしてしまったり、予定していたことができない日々が続き、自己嫌悪に陥ってしまったこともしょっちゅうありました。

そこで効果的だったのが、場所を変えることでした。

場所を変える影響は想像以上

これまでの私は自分の意思の力を過信して、場所を変えることの影響を甘く見ていました

例えば私の場合は一人でアプリを開発できるようになるためにプログラミング言語の学習にチャレンジ中ですが、アプリの勉強が家ではなかなかはかどらず、ついネットサーフィンで時間を潰してしまったり、読書やゲーム、部屋の片付けなど現実逃避をしてしまうことが非常に多いことに悩んでいました。

時間で区切ってタイマーで自己管理する作戦もうまくいかず、そこで思い切って家ではアプリ関連の勉強をするのを一切やめ、外に出て、場所を変えてカフェでやることにしました。

これが思いのほか効果的で、いつもなら1週間以上かけてダラダラ読んでいた技術本をわずか1日で読み終えてしまいました。カフェは周りも自分と同じように作業に集中して取り組んでいる人も多く、かなりいい感じでした。場所を変えたのに加えて、この本一冊を読み終わるまでは家には帰らない、と自分なりに約束事を決めたのも効果的でした。

場所と行動は強く結びついている

こうした体験を通して考えたのが、場所や環境が私たちの行動に強烈に結びついているという事実です。

睡眠に悩んでいる人の例で言えば、寝つきが悪く熟睡できない人は寝床の上で睡眠と関係がない行動をしていることが大きいと言われています。最近はスマフォの普及で寝る前にスマフォをいじる人も多くなりました。ブルーライトの影響もありますが、読書も同じで、寝床で寝る以外の行動をしてしまうと、脳が寝床を活動の場だと認識してしまうのです。熟睡をしたければ、ベッドの上では寝ること以外の活動を一切しないのがいいのです。寝床は寝る場所だと脳と体に認識させることが大事なのです。

他にも家や自分の部屋で勉強や仕事ができないのであれば、それはその人の脳と体が自宅や自分の部屋がリラックスする場所である、と覚えてしまっているからです。家で勉強するのを諦め、家はリラックスする場所だと割り切り、苦手で集中を必要とする作業は外でするように境界線を自分の中でしっかり引いたほうがいいでしょう。

これはこの場所ではしない!この活動はここでやる!、と自分の中で場所によってすることしないことを決めるだけでも意思決定や行動をスムーズにすることができます。

自分で環境を整理する

場所を変えるのが大変という場合、自分で環境を目的に応じて変えて行く方法もあります。
ポイントは、目的とする行動以外できなくすることです

・どうしてもスマフォを弄りたくなってしまうのであれば、スマフォは人に預けるか、玄関の靴入れに入れておく。
・ゲームを長時間してしまうのなら、そもそも同じ部屋にゲームは置かない。
・ネットを長時間してしまうのであれば、ネット回線を一時的に抜く。
・本だけがある読書だけのスペースをつくる。

など自分の工夫次第で環境を整理していきましょう。

補足

日本の場合、家が狭いため目的別に場所を用意するのは難しいという事情もあると思います。私も欲を言えば読書室(文筆用)、美術室(デザイン、アート制作用)、音楽室(作曲用)と部屋と場所を分けてクリエイティブに励みたいものです。少し前には自室にあまりにも大量の本が家にあったので、大量に電子化し、部屋の物量を減らしたこともありました。片付けや断捨離についても今後まとめる予定です。

まとめ

・場所と環境は私たちが思っている以上に、私たちの行動(活動)を規定している。
・するべきことができない場合は、無理に自分の意思でなんとかしようとするのではなく、環境を変えてみる。
・目的ごとにその活動をする場所を決めておくとスムーズに行動に移せることも多くなり、生産性も高まる。

 
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