バイアスとその対処法6 個人化と外部化

バイアスとその対処法6 個人化と外部化
バイアスとは偏った見方のことで、自分の視野を狭める思い込みのこと。今回はバイアスの一つ個人化と外部化についての考察と対処法をまとめます。

個人化と外部化とは

個人化は全てが自分の責任と思い込むこと外部化はなんでもかんでも他人や環境のせいにして回りが全部悪いと思いこむ態度です。

[個人化]
・プロジェクトが失敗したのは全部自分のせいだ。
・会社を首になったのは全部自分の能力が絶望的に足りないからだ。

[外部化]
・自分がこうなったのは両親の育て方の責任だ。
・上手くいかないのは自分を認めてくれない社会が全部悪い。

現実はどちらが100%悪いと言った状況は事件の被害者に巻き込まれた場合を除くとほぼ起こりえないのですが、怒りや鬱屈とした感情に囚われて、自分の気持ちを整理できないとつい個人化や外部化のバイアスに陥りがちなのが怖いところ。

対処法の考察と実践:中間の視点を持つ。

物事にはどちらが100%悪いといったことはありえません。自分の責任だけで決まることも、他人や環境のせいだけで決まることもありません。神経科学者のロバートサポルスキーさんがTEDで語っているように、人は変化し様々な要因と背景が複雑に絡み合って今を生きています。このバイアスへの対処は両極端を考えてその中間の視点を探ることです。

・「自分が10割悪い」と考えたら、「もし相手が10割悪かったら?」と考える。
・「相手が10割悪い」と考えたら、「もし自分が10割悪かったとしたら?」と考える。

両極端に考え方を振って真逆の立場から物事を考える事で、その中間の視点から原因や事態を冷静に分析でき、一歩身を引いた客観的で建設的な考えを持つことが出来ます。

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