心理学

バイアスとその対処法11 拡張化

2019年6月7日

バイアスとは偏った見方のことで、自分の視野を狭める思い込みのこと。今回はバイアスの一つ拡張化についての考察と対処法をまとめます。

拡張化とは

拡張化は実際よりも問題を大きく見てしまうバイアスです。拡大化バイアスとの違いは拡がり方。拡大化は横の広がりですが、拡張化は縦の広がりでその問題自体を実際よりも大きく捉えてしまうバイアスです(針小棒大に問題を捉えてしまう傾向)。

・1キロぐらいちょっと体重が増えただけで「太った、リバウンドした！」と深刻に捉える。
・仕事で契約を取れなかったことが会社の業績や命運を左右するものだと思い込む。
・相手からの返信が無いだけで「もう嫌われた、自分の事を嫌いになった」と決めつける。

対処法の考察と実践:身近な人の評価を取り入れてみる。

対処法は身近な人に訊いてみること。自分に関係することは自分では正しく評価することが出来ない傾向を人は持っています。第三者の客観的な意見を取り入れて視野を広げましょう。

・自分が最近太ったのではないか？と思ったら、周囲の友達に相談して聞いてみる。
・相手から嫌われたのではないかと思ったら、共通の友人に聞いてみる。

他には自分よりも悪い状況の人をみて安心するシャーデンフロイデ(Wiki)と呼ばれる心理現象を利用するのも手です。自分よりも太っていて元気で明るく振る舞っている人を見たり、自分よりも苦しい状況に置かれているのに幸せそうな人を見たりする事ですね。あまりやり過ぎても良くないですが、心理的な安定を測りたいのなら有効な方法ではあります。

拡張化バイアスは実際よりも深刻に物事を捉えてしまうのが苦しいので、それを第三者の目線で取り除くことをすれば良いのです。