DeNAディー・エヌ・エー第20回定時株主総会に行ってきた

ついこの前6月23日土曜日に渋谷ヒカリエの9Fヒカリエホールで行われたDeNA第20回定時株主総会に行ってきました。実は私にとって今回が人生初の株主総会!ワクワクとドキドキですがさてどうなることやら…。

人生初の株主総会は…?

ヒカリエは渋谷から直通で行けるものの、会場のヒカリエホール(F9)にたどり着くまで結構迷います。エレベーターの直通がないので、8Fで降りてエスカレーターで登りました。噂では平日に行われる株主総会は時折変な人がいる、と聴いていましたが、悪天候の土曜の午後と言うこともあり年齢層は様々で変な質問も無く穏便に進みました。株主総会出席者へのお土産もないのでお土産目当ての変な人がいないということが大きいのでしょう。

会場に入るとき、スーツを着た立派な人たちに「ようこそ!」と仰々しくお辞儀され歓迎されるのがなんとも資本主義社会を反映しているな、と感じました。(まぁ株主としては気分いいですけど…!)私はただ株を持っているだけなのですが、一応今の資本主義社会では会社は株主のものなので、自然なことなのでしょう。

天井が高いヒカリエホールの中で前方には役員たちが座る席がズラリ。議長は社長の守安さん。創業者の南場智子さんはその隣でした。

全体のまとめと質疑応答

利益はゲーム事業が減少して、野球関連は単独で黒字に。小学生向けプログラミング教育や、アプリでのタクシー配車サービスのタクベル、そして以前私が書評を書いた前田さんのShowroomなどの話があり、これからはゲーム事業の収益化を増強しつつ、ゲーム事業以外で大きな収益の柱を作るべく投資を増やしていくとのこと。

私が一番気にしているのは任天堂との協業によるゲーム事業についてです。これは任天堂の故岩田聡社長が働きかけDeNAとの協業が実現しましたが、ミートモの失敗に始まり、スーパーマリオラン、ファイアーエムブレムヒーローズ、動物の森ポケットキャンプなど強力なIPに対して利益が出せていません。

ただ、全体の株主の質疑応答では、ゲーム事業はDeNAの収益の柱であるのに、横浜DeNAベイスターズのファンがとても多く球団関連の質問が多かったですね。野球に関して言えば球団を買い上げてしかもその野球関連単独で黒字をあげているのは非常に評価が高いです。これってかなり難しいことだと思うんですよ。横浜ベイスターズの歴史をリスペクトし、地域に愛されている運営ができているな、と好印象でした。

肝心な任天堂との協業についてです。一番最初の質問で任天堂との協業の質問がありました。任天堂IPほど世界で通用する強力なIPはありません。ところが、現状のDeNAはそれを活かしていないのが問題です。このことは社長も理解しており、もっと収益化はできてもいいはずだと認識しているとのこと。

あと自分も質問しました…!当初は質問するつもりは無かったのですが、こうした一部上場企業の役員たちと一対一で質問できる、自分の意見を伝える機会など滅多にありません。(私はこうした滅多にないチャンスを目の前で逃がすことが出来ないやっかいな性格なもので…。)私は去年2月のファイアーエムブレムヒーローズリリース直前期からホールドしているので、(いかに任天堂IPを収益に活かすことが大事だということの念押しの意味で)全体の真ん中ぐらいに任天堂との協業についての質問をしました。今後でるかもしれないゼルダの伝説など大型IPがサイゲームズに取られてしまうのでは無いかという懸念と任天堂との力関係についてです。(一番最初の質問とだいぶかぶっていますが自分の意見を社長&役員に直接伝える行為に意味がある。)ちょうど前日ケリー・マクゴニカルさんのストレスを力にするTED動画のまとめ記事をアップしたこともあり、緊張とドキドキで呼吸も浅くなりストレス反応がものすごかったですが、今この動悸や呼吸の乱れはしっかりと集中するためのものだ、とストレスを力にするように捉えて、質問してきました。数千人はいる中でマイクの声は震えましたが、どうにか質問をやり遂げました(マイクに夢中で全然社長を見れなかったけど…)。守安社長は目と目をしっかり合わせて答えてくれましたよ…!ちゃんと株主を見てくれている好印象でした。

この時始めて知ったのですが任天堂がスマフォゲームの新たな協業先に選んだサイゲームズにDeNAは20%ほど資本を出資しているそうです。てっきりサイゲームズはサイバーエージェントの完全子会社かと思ってました。DeNAと全く無関係でないことが分かったのはホルダーとしては大きいです。これが全く関係ないガンホーだったらと思うと心配ですね。

今回の株主総会に出席してみて、出席する前よりもDeNAはいい会社だなと思えたし、ホールドし続ける事の不安感が減少した感じです。今は2000円台付近を上下していますが、今年2月はゲーム事業の収益が縮小した発表を受け、暴落して最悪1500円を切ってしまうのでは無いかと不安でしたからね。守安社長曰く、今は種まきの時期とのこと。株価に関しては業績を重視する海外勢がどうでるかですね。

いち株主としては手を広げすぎず、一つ一つのサービスを進化させて欲しいし(やはりモバオクがメルカリに追い抜かされたような事態は看過できない)、まずは足下の任天堂IPを活用したゲーム事業の収益をきっちり安定化させて欲しいですね。

まとめ

・株主総会は資本主義社会を実感する上でも人生で一度は体験すべきものだな、と感じました。
・株主としては色々手を広げすぎている印象なので、まずは足下のゲーム事業を固めて欲しいし、収益だして株価を上げて欲しいですね。
・野球単独で黒字化は素晴らしい。球団買収当時はどこのなんだか分からないIT企業に買収された、と批判があったそう。地域密着で球団の歴史を大事にしつつ黒字化するのはとても評価できるポイントですし、かなり運営レベルは高いと思います。
・任天堂との協業は、フロントといった外側は任天堂、サーバーなど内部はDeNAといったお互いの得意分野を活かしており、企画も任天堂が主に行ってきたが、良好な関係を継続できており、面白いゲームや企画も提案できる関係とのことです。

参考リンク

DeNA(ディー・エヌ・エー)公式サイト
DeNA 投資家情報
株式会社Cygamesとの資本・業務提携の合意に関するお知らせ(DeNA)
任天堂の大株主一覧

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