ジャンプ流 vol.24 加藤和恵青の祓魔師要約&まとめ

2018年10月1日2018年10月2日

ジャンプ漫画家の創作の秘訣を探るジャンプ流。今回は月刊のジャンプSQの「青の祓魔師(あおのエクソシスト)」で有名な漫画家、加藤和恵さんの創作の秘訣を探ります。加藤さんが漫画家になった経緯や、創作活動・クリエイティブ活動のヒントとなる知識をまとめました。

書誌情報　
「ジャンプ流 vol.24 まるごと加藤和恵」　集英社　2016/12/15

目次(Contents)

デビュー秘話

・幼稚園くらいから絵を描くのは好きだった。親に描いた絵を褒めて貰った体験があったからだと思う。
・絵本作家になりたいと考えていたが「りぼん」を貰ってからはこっちの方が面白いと思い、マンガ家になりたいと思った。
・小学2年の時にはコマ割りしたマンガを初めて描いた。
・中学生の頃ジャンプに投稿して、担当もついた。しかし次のネームを提出するのに半年かかってしまい、その間に担当さんも異動し、うやむやになってしまった。
・美術系の高校に入学。絵を描く仲間がたくさん出来たものの、友達内でイラスト交換するだけで満足してしまった。
・やっぱりマンガ家になりたいと高校卒業後に投稿を開始。
・「魔女と兎とオイラ」で天下一漫画賞の最終候補に。次に描いたのが「僕と兎」で手塚賞準入選の連絡を貰った。

「僕と兎」

・うさぎは自分のトレードマーク的なキャラクターを意識していた。
・樋口大輔先生の元でアシスタントも経験した。
・赤マルジャンプでの連載を勝ち取ったものの、元々描くのに時間が掛かるタイプで、ボツも続いた。ジャンプから距離を置き、同人誌を発表する中、スカウトされた他誌でデビューすることに。
・「ロボとうさ吉」でデビューしたものの、よく考えずに作っていたため物語をどう構築するのか分からず、依然と同じような描きたいものをぼんやり描くようなうまくいかない状況に陥ってしまった。

「ロボとうさ吉」

・作品に自分のやりたいことを詰め込もうとするものの、それをキチンとしたドラマにまとめる方法が分からない上に、技量もまだ無かった。その結果読者の反応も得られず連載が打ち切りに。悔しかった。
・ただ、人に読んで貰えない経験をしたことで、自分が多くの人に読んで欲しくてマンガを描いているのに気づくことが出来た。
・ちょうど当時立ち上げの時期だったジャンプSQにて担当者の林さんと出会うことに。
・とにかく読者に読んで貰える作品を作ることが何よりやりたいことだった。むしろ自分の描きたいものだけ闇雲に描いていた時期の方がつらかった。
・「青の祓魔師」の連載を勝ち取ったとき、これまで運で載せて貰えているという意識があったが、連載獲得で自分で初めてコンペを勝ち上がったという成功体験が出来て自信がついた。
・連載から約2年でアニメ化されるが、直前まで打ち切りを覚悟しており、喜びはあったがプレッシャーの方が大きかった。
・子供の頃は連載してアニメ化は夢だったが、実際になってみると現実味が無い。
・最近は苦手だったドラマや演出も器用に作れるようになってきた。
・やはり一番は人がワクワクするような、楽しめるものを作ることを大事に描いていきたい。
・人を楽しませたり、ワクワクさせるためには描き手にも相当の体力、情熱、アイデア量が求められる。
・マンガは経験もそうだけど、妄想する力も必要。

・休みの日はゲームなどをして過ごす。仕事中心になりすぎるとメンタルを崩すので、別の事をする勇気は必要。
・マンガ家になるのに必要なのは描くのはもちろん、手を動かすこと。とにかく色んな経験を積むこと。